誰が失敗はだめだと言ったのか

「より速く適切に学べる人」:その理由

努力をほめられた生徒たちは、テスト結果が有意に上昇し、平均スコアが30%伸びた。彼らは、たとえ最初は失敗しても挑戦することを望んだので、より高い 成績を得たのだ。この結果をさらに際立たせるのが、最初にランダムに「賢い」グループとされた生徒たちのスコアだ。こちらは前回から20%近くも低下し た。失敗の経験でやる気をくじかれた「賢い」生徒たちは、実際に退歩してしまったのだ。

失敗と学習能力に関する実験。自尊心が関係してくるあたり、「あたまがよく見えるということ」に類似していてるなあ、と思う。
失敗が人生でマイナスにしかならない、なんてのは人生余程終局を迎えてからしかないんじゃないか、と良く思う。20代の頃は上手くやろうとばかり思っていたが、上手くやり抜けたところで記憶にも残らないし得たものなんて一時的な満足感しかない。それより仕事で躓いて、悔しさのあまり飲み会の最中に便所で泣きながら吐いた記憶の方が今でも鮮明に思い出せる。失敗してはいけない、なんて誰からも教えられた覚えはないのに、笑われたり、蔑まれることへの恐怖がひとを臆病にする。「失敗」にネガティブなイメージを持つこと自体が人生における失敗だ。